タイトルにもありますが、シーレの作品を見たときは本当に衝撃でした。
あの線。あの色。あの視線。
胸の奥をギュッと掴まれたような感覚でした。

モチーフの女性の顔は、どこか苦しげ。
身体は骨ばって、細く、ねじれている。
足を広げ、指先で自分の肌を確かめるようなポーズ。
一度見たら忘れられない。

シーレは20世紀初頭のウィーンで活躍した画家です。
28歳という若さで亡くなるまで、欲望と死を描き続けました。
グスタフ・クリムトに認められた天才画家。
彼の絵には、ただの官能ではない「生々しさ」があります。

観る者をまっすぐ見返す視線。
「どう思う？」と挑発してくるようです。
それなのに、どこか怯えているようにも見える。

シーレの絵を見ていると、自分の心の奥がざわざわしてくる。
見てはいけないのに、目をそらせない。
怖いのに、もっと見たくなる。
そんな不思議な感覚にとらわれます。

人間の美しさも、醜さも、欲望も、死の影も。
すべてをさらけ出して見せるシーレ。

少し危険な香りがする作品は、M性感のコンセプトと通ずるところがあるなと思い、紹介させていただきました。
ぜひ機会があればご覧になって欲しいです。